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【新刊】タイヤひっぱり モロタイ島 野口竜平(著)

¥3,300 税込

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【タイヤひっぱり】 役目を終えて棄てられた車のタイヤを拾い、ロープをくくりつける。それを両手に握り、肩に掛けながら、ごろごろと引き摺り、軌跡を描きながら島を一回り歩くこと。タイヤの振動は心身と呼応し、その重みは魂を繋ぎ止める。流れる汗は島々に染み込んでいく。 これまでに、台湾/屋久島/種子島 /奄美大島/パナイ島(フィリピン)/モロタイ島(インドネシア)において、タイヤがひっぱられた。

太平洋に浮かぶ日本列島の東京に生まれた野口は、太平洋周縁部に連なる弧状列島の“バラバラな群島性”に導かれ、毎年、夏になるとタイヤひっぱり男となり南の島々を訪れます。
今年の7月、タイヤひっぱり男は、赤道直下のインドネシア、モロタイ島に現れました。 かつて日本が、大東亜共栄圏なる理念のもと占領していたモロタイ島。日本統治下の台湾に出自をもつ残留日本兵「中村輝夫」またの名を「スニヨン/李光輝」が、終戦から数えておよそ30年もの間、ジャングルでひとり生きていた島です。
タイヤひっぱり男は、背負子に荷物をくくりつけ、タイヤをひっぱり山を越え谷を抜け、浜辺を歩き、軌道を描き、汗を流し、ココナツを飲み、エイリアンタープで眠り、天秤棒でタイヤの削れた質量を観測し、世話になった島民にお礼の木版画を渡し、また歩く。
島を歩きながら書き留めた日記を、旅の余熱を感じながら帰国後一ヶ月で加筆・編集、あとがきを書き下ろしました。
別府での濃密な編集合宿を経て、思いがけない方向へと筆が走り、旅行記としておもしろく読み応え十分なことはもちろん、単なる旅の記録を遥に超えた出来栄えに。
表紙カバーの木版画は、野口がモロタイ島で彫り、旅の道中で使用していた版木と、もう一つの継続している活動「蛸みこし」で生まれた版木を組み合わせながら、一枚一枚手摺りしています。(エディションナンバー入り)
木版画ならではの風合いをお楽しみください。
そして、本文とカラー写真を合わせて束ね、麻紐で一冊ずつ括り、手製本しています。手触りの良い仕上がりになりました。
ぜひ一読とは言わず、お手元で長く連れ添っていただきたいです。

野口竜平

1992年、東京生まれ。藝術探検家。距離・時間・思想などの“隔たり”を、遭遇と詩的想像のためのアジールとして捉え、それを立ち上げる実践を〈藝術探検〉とし、自らの活動の基盤とする。「運ぶこと」をめぐる思索のもと、身体性の延長や主体のゆらぎを促す道具をつくり、それを用いた〈藝術探検〉を展開。主な活動として、タイヤを引きながら “南の島々” を一周する〈タイヤひっぱり〉、“私たち” を蛸の心身になぞらえて集まる〈蛸みこし〉、 “ここではないどこか” へ漂流する〈ニューヨーク方面へヒッチハイク〉などがある。


『タイヤひっぱり モロタイ島』
著者/版画・写真 野口竜平
出版/編集・デザイン・製本 まわれ虎
A4変形判(230×185mm)|全94ページ|カラー写真8ページ
木版画・手製本|初版限定200部(エディションナンバー入り)
発行日 2025年8月27日
本体3000円+税(3300円)

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