・翌月にまとめてお支払い可能
・手数料無料(口座振替の場合)
・アプリでご利用金額を確認できて安心
¥6,930 税込
なら 手数料無料の 翌月払いでOK
別途送料がかかります。送料を確認する
¥10,000以上のご注文で国内送料が無料になります。
かつては害獣対策はもちろん、薬用や祝祭の犠牲にも供されていた猫。なぜ、どのようにして「愛らしいペット」になったのか ——。啓蒙期フランスの科学・文学・美術を通して、「文明」の伴侶としての猫観の誕生に迫り、「ネコ好き」社会をもたらした、人々の感情の大転換を跡づける。
【受 賞】
・第42回(2025年)「渋沢・クローデル賞本賞」
【書評等】
・『日本18世紀学会年報』(第40号、2025年、評者:後藤正英氏)
・『図書新聞』(2025年5月24日号、第3688号)
・『AERA』(2024年12月23日号、評者:星野博美氏)
・『月刊美術』(2024年12月号)
【目 次】
口 絵 / 凡 例
序 章 愛の歴史をどう書くか
1 ペットと近代 —— 研究史の整理
2 表象・メディア・感情史 —— 本書のアプローチ
3 猫と啓蒙 —— 本書の仮説
4 4つの感情文化 —— 分析概念の導入
5 全体を見る猫 —— 本書の構成
第Ⅰ部 「野蛮」の発明
第1章 「猫の大虐殺」を読みなおす
—— マルチスピーシーズな歴史のために
はじめに
1 民衆文化の猫
2 「民衆」とは誰か
3 失われた猫を求めて
おわりに
第2章 資源としての猫
—— 飼う、売る、食べる
はじめに
1 猫の飼育
2 猫の販売
3 猫の食用
おわりに
第3章 猫と医療のフランス革命
——〈猫で治す〉から〈猫を治す〉へ
はじめに
1 薬としての猫
2 薬剤師の誕生
3 猫医学の黎明
おわりに
第Ⅱ部 愛好家の目覚め
第4章 貴族社会のセレブ猫
—— ルイ14世期のサロンとメディア
はじめに
1 みやびな時代
2 「デュピュイ嬢の猫」
3 デズリエール夫人とグリゼット
4 レディギエール夫人とメニーヌ
おわりに
第5章 猫の歴史家モンクリフ
—— 書物がつくる感情共同体
はじめに
1 立身出世の宮廷人
2 ジャンルとジェンダーの攪乱
3 啓蒙された感情
4 猫愛好家の共同体
おわりに
第Ⅲ部 表象による馴致
第6章 博物学者の猫論争
—— ビュフォンと啓蒙の問題系
はじめに
1 デカルトの衝撃
2 人家に潜む野獣 —— ビュフォンの猫
3 文明と野蛮の鑑 —— ソンニーニの猫
4 「恩義の支配」—— キュヴィエの家畜理論
おわりに
第7章 長靴を脱いだ猫
—— 寓話詩と妖精譚
はじめに
1 古代の遺産と民間伝承
2 猫の脱魔術化
3 自然界から人間界へ
おわりに
第8章 優雅なふれあい
—— ロココ時代の猫絵画
はじめに
1 視覚から触覚へ —— 猫と女性
2 いじめの終わり —— 猫と子供
3 家族の一員 —— マルグリット・ジェラールの猫
おわりに
第Ⅳ部 感情のかたどり
第9章 愛猫通信
—— 飼い主たちの感情表現
はじめに
1 書簡とその役割
2 たとえひとが嗤うとも —— グラフィニ夫人の手紙
3 道化師の悲しみ —— ガリアーニの手紙
4 思い出のロロ ——『ラ・リヴィエール伯爵夫人の手紙』
おわりに
第10章 大学街の猫裁判
—— 醜聞事件と感情の暴露
はじめに
1 事件のあらまし
2 証人のまなざし
3 趣意書の応酬
4 リベンジ文学
おわりに
終 章 猫の歴史を考える
あとがき / 注 / 参考文献 / 図版一覧 / 事項索引 / 人名・猫名索引
出版社 : 名古屋大学出版会 (2024/10/29)
発売日 : 2024/10/29
言語 : 日本語
単行本 : 496ページ
ISBN-13 : 978-4815811723
寸法 : 15.7 x 3.3 x 21.7 cm
レビュー
(11)
送料・配送方法について
お支払い方法について