2025/04/26 16:55

悪魔の城・・・。

いや、再春館製薬に到着した私たち3人。
建物の中に入ると、綺麗な女性2人とイケメン男性1人の計3名のスタッフがにこやかに出迎えてくれた。


3人の客に3人のスタッフ。
ほぼマンツーマンである。
いやいや、「団体客ではないので、1人でいいですよ」とは言えず、そのままスリースタッフの案内が始まる。

さて、工場見学が始まる前に、軽く建物の説明を受ける事に。
スタッフの女性が「ここは自然が豊かで〜」とにこやかに話し出す。

私は心の中で「そうですね!カラスもたくさんいましたもんね」と言おうとしたが、その場の雰囲気が壊れるかもしれないと思いやめた。
しかし、なぜか私は自分の発言(正確には発言していないのだが)が面白くなってしまい、スタッフの説明の途中で吹き出してしまった。

必死に、取り繕うも時すでに遅し。
私は笑いを堪えるのに必死になっていた。
どうにかして、笑いを止めなければならないと思い、必死に肘をつねり、痛みを起こす作戦を実行するも、肘は体の部位の中でも痛覚をあまり感じない部分だと思い出し、痛みは起こらず笑いだけが腹の中で渦巻いていた。


このような出来事があり、スタッフの説明中私はずっと下を向いていた。
そのため、最初の説明はハッキリ言って何も覚えていない。


しばらくして説明も終わり、私たちは色々な場所に案内をされた。
コールセンタールーム、食堂、再春館製薬の歴史が書かれている場所を通り、メインである工場にたどり着く。

工場内では、びっちりと正装をしたスタッフが数人せわしなく動いていた。

私が再春館製薬の工場で働いたら、化粧品はこぼすわ、滑って転ぶわ、1日で工場をクビになるであろう。
再春館製薬で働きたいと思う気持ちも0.1ミリくらいはあるが、ここは再春館製薬のためを思って、就職しないようにしよう。
うん、それがいい。


さて、ここでミニ情報を一つ。

再春館製薬の化粧水を作っている釜は毎日、綺麗に清掃されているという。
釜の中の拭き上げうや消毒は当たり前、部品も分解して、毎日ピカピカに磨き上げているというから驚きである。
そのため、20年間使っているという釜は、とても綺麗でまるで昨日買ってきたんですか?というくらい艶が溢れていた。


私が自宅で使っている鍋なんて4年しか経っていないのに、焦げや汚れなどで艶はとうに失われている。
自宅の鍋の汚れを思い出しながら、再春館製薬のすごさを感じる事になるなんて、私もだがまさか再春館製薬側も思わなかったであろう。


メインの工場見学が終わると、次はお楽しみ。
化粧水や美容液のお試し体験である。

顔につけるものから体に取り入れるものまで色々なアイテムを試させてもらった。
ハゲと坊主の中間地点であるY氏がふざけて「化粧水を頭に塗ったら毛が生えますかね?」とスタッフに聞いており、
私もふざけて「生えるんじゃない?」という会話をしたため、スタッフの方は本気で笑っていた(私には本気で笑っているように見えた)

色々なものを試させてもらい、私は下地クリームと薬湯を。友人も薬湯を購入した。

買い物も済ませ、私たちは笑顔で再春館製薬を後にした。
もちろんスタッフたちも最後まで笑顔で私たちを送り出してくれた。

建物を出ると、シトシトと雨が降っている。
傘を差し、小走りで車に乗り込み、次の目的地を決める事に。

しかし、後ろからなんとなく視線を感じる。

後ろを振り向くと、なんと先ほどのスタッフが寒い中、車が出ていくまでお見送りをしてくれているではないか。
のんびり次の場所なんて決めている場合じゃないぞ!という事になり、Y氏は急いで車を出した。

最後までスタッフは、優しく私たちに接してくれた。
帰る時には、行く時よりカラスの数は少なく感じた。
そうして、私たちは再春館製薬を後にした。



その後、熊本県庁前のルフィ像を見る。

お腹が空いたという事になり、比較的近くのお好み焼き屋さんに行く事にした。
店の前に行くと、「準備中」の看板がぶら下がっている。

しかし、明らかにお客さんはいるのだ。
「すみません、準備中になっているけれど、空いていますか?」と店主に聞くと、怪訝な顔をしながら「空いていますよ」と答えてくれた。

準備中の看板を指差すと、納得したように「だからお昼誰も来なかったんですね、みんなお店の前まで来るんですけど、帰っていくんですよ」とつぶやいていた。

明らかに準備中の看板のせいである。

私もお店を開けているのに、看板はクローズになっている事が多々ある(その逆もある)ため、改めて気をつけようと思った。


広島風のお混み焼きはすごく美味しく、機会があればまた行きたい場所になった。
それくらい本当においしかったのだ。


さぁ、熊本ともそろそろお別れだ。
最後は、Y氏とS氏が高速基山まで車で送ってくれた。

途中、基山の下りのバス乗り場がわからなくなり、死ぬほど慌てた。
「もう間に合わない」と本気で騒ぎ出したため、周りの人が気を利かせバス乗り場の場所を丁寧に教えてくれた。

無事にバスに乗り、大分に到着。
私の日帰り熊本旅行は楽しく終了した。


帰り着くと、今日の出来事がまるで幻のように思えてきた。

本屋に行き、再春館製薬を堪能し、お好み焼きに舌鼓を打つ。
こんな贅沢な1日があるのだろうか?

夢見心地な気持ちのまま、お風呂に入ろうと思うも、タオルがない。
どうやら洗濯をサボっていたため、タオルが1枚もない状況である。


再春館製薬は、毎日化粧品を作っている釜を洗っているのに、私はといえばタオル1枚も洗えていない状況だ。
もっと再春館製薬を見習わなければならないと思いながら私の1日は反省に終わったのである。


いざ!熊本へ!終了