2025/02/04 14:13
いきなりだが、私はかなり勧誘をされやすい方だと思う。
一口に勧誘と言っても、宗教や保険、ネズミ講など色々あるが、私はそのどれも経験がある。
特に宗教勧誘に関しては、手相占いという名のもとに行ってみると、ガッツリと勧誘をされてしまった。
昔からよく聞く壺の売りつけよろしく、私は変な木のオブジェと水を売りつけられた。
木のオブジェは30万、水は1リットル10万というから驚きだ。
丁重に断ったが、分割払いもできるという案を出されてしまったため、今度は丁重ではなくきっぱりと断った。
一応、手相占いもしてもらったのだが、占いの結果も私の事ではなく先祖の話になり、面食らったものだ。
その占い師らしき人が言うには、私の手相を見るなり、「先祖が鎖に縛られて苦しんでいる。チャクラを開けば先祖は鎖から解放され、助かる事ができる」というものだった。
このような考え方はひどいかもしれないが、とうの昔に亡くなった先祖の事など知らぬ。
しかも、鎖に縛られるなんて、余程ひどい行いをしてきたに違いない。先祖には悪いが、罪が許されるまで鎖で縛られて反省でもするがよい。
このような事を占い師に伝えたら、占い師は口をポカンと開けて無言になった。
当たり前だ。
普通なら「先祖を助けるために、そのチャクラというものを開きます!」と答えるだろう。
しかし、私は薄情な性格のため、そんな事は思わない。
むしろ、罪を犯したのなら、せいぜい苦しんでもらわないと、被害に合った人が報われぬと思った程だ。
ちなみにチャクラの開き方の説明を聞いたのだが、内容としては大勢の信者の前で筆で眉間の間に目を描けば、第三の力を発動させる事ができるというのだ。
眉間の間に目・・・。
私は一瞬、幽遊白書の飛影を思い出した。
そして、チャクラを開けば私も飛影の必殺技である『黒龍波』が撃てるのだろうか?
『黒龍波』が撃てるかという事ばかりが気になり、第三の力の内容については先祖を助ける事以外、何も覚えていないのであった。